PSS対処法™の概要

全体概要

このページでは、職場で不当な扱いや不要な叱責を受けやすいという状況を自分で解決するための手法Positive Self-Presentation Strategy™(以下 PSS対処法™)の全体的な概要について説明します。

はじめに ~最初に申し上げておきたいこと

概要説明を始める前に、まず「なぜこの方法なのか?」という点について述べたいと思います。なぜなら、この方法を紹介しても敬遠する人が少なからずいるからです。

おそらく、その理由は2つあります。まず一つは「自分が変わらなければならない」ということ。要は、ある程度の努力を要するという点。もう一つは「効果が出るまで時間がかかる」。つまり、即効性がないという点です。この2点が特に敬遠されやすい理由だと思います。(「一人を何とかしたいだけだから、ここまで手の込んだことはしたくない」とか、難しそうに感じて「自分には無理だ」という人もいると思いますが、特に多い理由はこの2点でしょう)

しかし、私はせっかくこんな願ってもない方法が存在するのを簡単にスルーしてしまうのはあまりに勿体ないと思います。多少の時間と努力を引き換えにしても、それで得られるメリットはあまりに大きいと思います。(私の経験上の感想です)

まずはこのページをお読みください。それから概要(次ページ以降)を読み進めて、やるかどうかを判断しても遅くはありません。

悩む人が陥るジレンマ

この問題に悩む人は、この状況から早く逃れたいと思う一方、ある種のジレンマに陥りやすくなります。以下はその一例です。

パワハラ上司に悩むAさんのケース

日頃から作業現場で怒鳴り散らす上司がいて、もう相当に疲弊している。何とかならないものか?と悩んでいる。

会社の上層部にパワハラを告発して、それでどこかに飛ばされたりクビになってくれればそれが一番良いのだが、同僚の話しによると訴えても実際には異動や解雇には中々ならないらしい。(上の人間も知っていて見て見ぬフリのようだ。それに、もし告発したことが本人に知れたらそれこそマズい)となれば、結局は辞めるしかないのか。

しかし、今の仕事や環境、同僚、給料や待遇面などに不満はないのに全て変えなければいけなくなる。それらの条件が今より悪くなる可能性もあるし、新しい会社へ移ってうまくやっていけるのか不安もある。(第一、良い条件の会社を見つけては入れるかがまず不安)できれば、今のままが良いのだが…。

しかし、このままでは耐え切れなくなるのも時間の問題だ…。あいつさえ何とかなれば…。

こうして、何とかしたくても動けないという埒が明かない状態になります。(それでも耐え切れなくなれば、結局はリスクを承知で辞めるしかなくなる場合が多いのですが)

そこで「現状を維持したまま何か良い手段はないか?」「パワハラ対策の良い対処法はないか?」ということになるわけです。

それに対して、私はこのサイトでPSS対処法™(戦略的自己呈示)での対処を提案しているわけですが、この方法を聞くと以下のような反応をする人がいます。

『どんな方法かと思えばそんなことか』
『ずいぶん悠長な対策だな、すぐに何とかしたいんだけど』
『そんなことやってられない』
『相手が悪いのに何で自分が変わらなければいけないのか?』

他にも、相手に反発する気持ちの強い人の中には『あんな奴に媚びを売るようなことは自分にはできない』『こちらが変わったら負けだ』という考えの人もいます。(しかし、それは誤解です。この方法は相手に媚びを売ることでもなければ、負けることでもありません)

そして再び「あぁ、何かいい方法はないものか…」となるのです。

しかし、問題となる相手と関わりながらこの問題を解決するのには、この方法がベストなのです。というか、この方法しかありません。

「対処法」に何を期待しているか?

まず、悩んでいる人が無意識に求めている対処法というものはどのようなものでしょうか?「何かうまい方法があれば…」程度に漠然と考えているだけで、無意識に期待しているものはおそらく以下のようなものでしょう。

・怒ってこようとしてもそれをさせない方法
・何か言ってきたときに、こう切り返せば怒らない方法

つまり、簡単にできて即効性があり、効果抜群の方法です。

確かに私もこのような方法を知っていれば、それを教えたいと思うでしょう。しかし、果たしてそのような都合の良い方法が存在するでしょうか。私は残念ながら無いと思います。(あれば、世の中にこの問題でこれだけ多くの人が悩むはずがありません)

多くの人は、自分はこれまでと何も変えず、相手が変わることを望むのです。しかし、アインシュタインの有名な言葉にもある通り、これまでとやり方を変えずに違う結果を期待するのは無理な話しなのです。誰が悪いとかいう話しはひとまず置いておいて、相手の態度、行動、接し方を変えたい場合、まず自分のそれを先に変えなければならないのです。

「戦術」ではなく「戦略」レベルの対処が必要

前述したような対処法(「怒ってきたらこう切り返す」など)というのは、起きた問題に対してその都度、処置を行うという戦術レベルの方法です。

しかし、この問題で悩んでいる人は、日常的にパワハラやストレスを受ける対応をされているはずです。なぜなら、ストレスを受ける機会がたまにしかないのであれば、悩みにまでならないからです。

日常的にそうされるのは、相手が潜在的にあなたを攻撃する動機を持っているということですから、その根源を解決しなければ問題はずっと起き続けることになるのです。

そうなると、そもそも場当たり的な対処法だけで解決するのは不可能です。場当たり的な対処は問題行動そのものを止めさせる方法ではなく前述した通り、起きたことに対して都度、対処する方法だからです。

相手があなたにストレスを与える対応をするのは、あなたに攻撃されやすいポジション特有の印象があるからです。その印象を書き換えることが根本的な解決には不可欠になるのです。

よって、これは戦術レベルの対処ではなく戦略レベルの対処が必要となります。そして、戦略レベルでの対処はどうしても一定の時間がかかります。(印象を書き換えるのは一朝一夕でできることではありません)

従って、問題となる相手と関わりながら問題を解決するのには、こちらの印象を変えるための行動(努力)と一定の期間が必要なのです。これは根本的な解決のために受け入れなければならない必要条件です。

それに、あなたがそのような目に遭っているのは、そもそも攻撃ターゲットのポジションになりやすいタイプ(性格)である可能性も十分にあります。そうであれば、たとえ転職などで環境を変えてもまた同じ問題に見舞われることも十分ありえます。(攻撃的な人間というのはどこにでもいます)それであれば、この機会に根本的な対処スキルを習得してしまうのは悪い話ではないと思います。

一度このスキルを身に付けてしまえば、今後、この問題への予防ができるようになります。また、もし同様の問題が起きたときにも自分で解決させることができます。

どうでしょうか。「なぜこの方法なのか?」という理由に納得していただけましたら、ぜひ概要とその先の解説ページを読み進めていってください。

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